底地を売るのは難しい?何故売れないのか、どうすれば高く売れるのか徹底解説

不動産は種類によって売却のしやすさに違いがあります。比較的売却しやすいもののあれば、売ろうと思っても簡単には売ることができないものもあります。簡単には売却しにくい不動産の代表的なものは底地です。底地を売ってお金を手に入れたいと考えても、簡単には売ることができないことも多くあります。

そのために、これから底地を売ることを考えている人は、売却前にしっかりとした対策をしておくことが必要です。ここでは、底地をこれから売却する予定のある人などのために、底地をできるだけ高く売るための方法について、詳しく解説します。

売却をお急ぎでご検討の方へ。最短で査定と解決のご提案が可能です

交渉から取引まで、訳あり物件専門の当社にお任せください

底地はなぜ売れにくいの?

さまざまな種類の不動産の中でも底地が売れにくいことには、いくつかの理由があります。こうした理由を知っておけば何らかの対策をとることができるため、底地を売却する時に役立ちます。底地を売却しにくい理由の一つは、底地を購入した人が自由に使用できる権利がないことです。底地を購入した人が自分の土地を自分に使用できないのは、底地が借地権の設定されている土地だからです。借地権が設定されているということは、その土地を利用して暮らしをしている人が存在することを意味しています。

借地人の権利は法令によって保護されているので、借地権の設定された底地を所有している人であっても、借地人の権利を奪うことはできません。そのために、底地を所有している人は自分の土地に建物などを新たに建設することはできなくなっています。借地権が簡単には解約できないことも底地が売れにくい理由になっていて、解約をするためには非常に多くの時間がかかる場合もあります。

借地権の契約が設定されている期間は非常に長く、長期の借地権は30年間その効力があります。底地を購入しても30年間自分の土地を自分に使用できないことは、所有者にとっては大きなデメリットです。30年が経過したとしても、借地権者が引き続き建物を所有していてその建物を利用している場合には、契約は自動的に更新されたものとみなされる決まりもあります。そのために、こうしたケースに当てはまる場合には、所有者は30年経過しても契約を終えることができません。

契約の途中でも借地権者が合意すれば契約を解約することは可能ですが、借地権者との交渉が難航することもあるため、底地は売れにくくなっています。 獲得できる地代の収入が少ないことも、底地が売りにくい理由です。底地を購入した場合には、地代や更新料などを借地人から得ることができますが、これらの収入はそれほど高額ではないことが一般的です。借地人が建て替えや増改築をする時に支払われる承諾料も、同じようにそれほど高額ではありません。

地代の価格は借地人と土地の所有者の話し合いで決めることができますが、あまり高額の借地料が設定されないのが一般的です。地代の基準とされることが多いのは、固定資産税や都市計画税の金額です。これらの税金の金額の3パーセントから5パーセント程度の金額が、地代として設定されることが多くなっています。なお更新料は、1年間の地代の10倍程度になることが多いです。建て替えや増改築の時に支払われる承諾料は、土地の更地価格の3パーセントが一般的になっています。ですが、土地を所有している人には固定資産税や都市計画税などの税金が課税されるため、上記の全ての収入を所有者が自由に使えるわけではありません。

加えて土地の維持管理するための費用もかかるため、実際に使用できるお金はさらに少なくなります。こうした理由から、底地は売れにくくなっています。 借地人との間でトラブルが発生する可能性があることも、底地が売れにくい理由です。借地人とトラブルが発生することがあるのは、借地人が地代を滞納した場合です。更新料を滞納する場合もあります。解決をするために借地人と交渉を続けることは非常に手間がかかります。

また借地人が亡くなった時に相続人を探さなければいけないことも、地主にとっては大きなデメリットです。購入するための資金を作りにくいことも底地が売れない理由です。資金を作りにくい大きな原因は住宅ローンを利用しにくいからです。担保としての価値がほとんどないため、金融機関では底地の購入のための住宅ローンを承諾しないことが多くなっています。相続税を支払わなければいけないことも底地が売れにくい理由で、底地の相続税は、実際の土地の価値と比べて高くなることもあります。

底地売却を考えている方の為の事前準備

底地の売却を考えている人は、事前に準備しておいた方が良いことがいくつかあります。借地人と仲良くしておくことも、底地を売却するためには必要なことです。地主と借地人との間に信頼関係があれば、底地売却の話もしやすくなります。その反対に、地主と借地人の仲が悪いと、売却しようと考えても相手が簡単に交渉に応じてくれないこともあります。このような場合には、第三者に仲介をしてもらうのが最適な方法で、不動産会社などに仲介を依頼することができます。

底地の売却を考えている人は、売却する予定があることを借地人に告げるタイミングを準備することも非常に重要です。言い出すタイミングが悪いと、交渉がうまくいかなくなることもあります。底地の売却を言い出すタイミングとして最適なのは、借地の契約を更新する時です。このような場合に話をすれば、交渉がスムーズに進むことも多いです。借地権者が建て替えを申し出た時や相続が発生した時なども、売却のことを言い出すタイミングとしては最適です。

賃貸借の契約書があるかどうか調べることも、底地を売る前にしておかなければいけない準備です。こうした契約書があれば、借地契約の内容をしっかりと確認することができます。手元に契約書がない場合には、新しく契約書を作成すれば、借地契約の内容を書面に残すことができます。こうした契約書があることは、底地を購入する人にとってメリットが大きいです。地代や契約期間などがはっきりと書面に記載されていれば、購入希望者も安心して底地を買うことができます。 底地売却を考えている人は、地代を増額した方が良いこともあります。

地代を増額する必要があるのは、周辺にある借地の平均的な地代よりも、自分の所有する底地の地代が少ない場合です。獲得できる地代の金額が少ないと底地が売れにくくなってしまいますが、地代の額をあらかじめ上げておくことで、底地を売れやすくできます。借地人との交渉に不安を感じている人は、税理士などに相談ができます。ですが、地代を上げるためにはしっかりとした根拠が存在していることが必要になります。地代を上げられる正当な根拠がなければ、法的に認められないこともあります。地代を上げやすい時期として最適なのは、土地の評価額が変更される場合です。土地の評価額は3年ごとに見直しがおこなわれているので、土地の評価額が上がれば、地代を上げるための正当な理由にすることができます。

実際に高値で売却する為の売却先候補とは

底地を実際に高値で売却したい場合には、どのような相手に売却するかも重要なポイントです。売却する相手によって売却できる価格も大きく異なる場合があるので、慎重に相手を選ぶ必要があります。底地を売却しやすい相手として交渉しやすいのは、底地を使用している借地権者です。

なぜならば、底地を購入して特に大きなメリットを得ることができるのは、借地権者だからです。借地権を所有していても自分の土地ではないため、建物を自由に増改築することもできませんが、底地を購入すれば建物も土地も全て自分のものとなるため、どちらも自由に処分できるようになります。地代や更新料を支払わなくても良くなることも、借地権者が底地を購入するメリットです。こうしたメリットは借地権者にとっては非常に魅力的なものなので、売却を申し出たら購入してくれる可能性があります。 底地は土地を欲しがっている一般の人に売却することもできます。

この場合には、底地の状態のままだと売れにくくなります。底地を一般の人に売りやすくするための方法としてすることができるのは、底地を完全に所有権のある土地にすることです。このような方法で土地を売却したい時には、借地権者に協力してもらうことが必要です。地主の所有している土地の所有権と、借地人の所有している借地権を一緒に売却すれば、底地であっても買い手が見つけやすくなります。

借地人に協力してもらうためには、土地を売却した後の利益の配分などもしっかりと事前に決めておく必要があります。底地を一般の人に売りやすくするためには、二つの土地に分割して売る方法もあります。土地の一部と借地権者の借地権を交換することで、二つの土地をそれぞれ独立した土地にすることができます。この方法をおこなうことにより、売却できる土地の面積は少なくなりますが、完全に自由に処分できる土地として売却できます。

不動産会社も高値で底地を売却したい時の売却先候補です。借地人に売ることができない場合や、借地人に売却を協力してもらえない時にも、不動産会社を利用できます。不動産会社に売却することのメリットは、時間をかけずに底地を売ることができることです。不動産会社の中には自分で土地を買い取っている会社もあり、こうした会社に買取を依頼すれば、直接底地を買い取ってもらえます。不動産会社は底地を利用する方法や、第三者に売却する方法にも詳しいため、通常よりも高額で買い取ってもらえることも多いです。

売却をお急ぎでご検討の方へ。最短で査定と解決のご提案が可能です

交渉から取引まで、訳あり物件専門の当社にお任せください