子なし夫婦が離婚する際の、持ち家の売却や処分方法をやさしく解説

子なし夫婦の離婚は、子供がいる場合と比べて楽に手続きが進められるイメージですが、実際には持ち家などの不動産の売却、処分といった手続きがあります。 持ち家をそのままに離婚する選択肢もありますが、子なしで不動産の悩みも抱えずにスッキリ別れたいのであれば、持ち家を売却した方が良いです。

ただ住宅ローンが残っているとそれがネックになり得るので、住宅ローンの注意点を含めて、持ち家の売却や処分を検討する必要があります。 子なし夫婦の離婚はなぜ持ち家を売却するべきか、住宅ローンが残っている場合はどうしたら良いかを理解しましょう。

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子なし夫婦の第一選択肢は家の売却の理由

子供がいる家庭でしかもまだ小さい場合は、持ち家を残して離婚をする選択肢があります。 しかし、子なしで家を残す理由がないのであれば、第一の選択肢は家を売却するということになるでしょう。 理由は不動産のままだと財産分与がしにくく、現金化した方が圧倒的に分けやすいことにあります。

また財産分与がより公平で不満を残さずに済むのも、家を売却するべき理由の1つとなります。 家に限らず不動産は分割するのが困難ですし、物理的に分けるわけではありませんから、一方が納得できなかったり不満を覚えることが少なくないです。 ところが現金なら1円単位で分けることができますし、分けにくい不動産が気持ち良く分けられるようになります。 子あり夫婦で離婚が子供の心理に大きく影響しそうなら、持ち家を残してそこで暮らしてもらうのが無難です。 引っ越しとなれば学校も変わることになりますし、両親が離婚する不安な中で新生活を始めたり、新しく友達を作る必要が出てきます。 子供がいれば確かに家の売却は第一選択になりませんが、子なしなら売却に悩む必要がないです。 将来的に子供を作るつもりで大きい家を買っても、離婚によって不要になってしまいます。

夫婦で暮らして丁度良い家も、1人で住むには広過ぎたり、無駄に思えてしまうことが増えるでしょう。 だからこそ売却して清算してそれぞれが新しく家を買う、そうするのが合理的で無駄なく納得できる結果となるはずです。 家は思い出が残るものですが、持ち家のように形あるものを残してしまうと、執着まで残すことになり得ます。 離婚についてはじっくり考えて結論を出すべきですが、持ち家を見る度に離婚しない方が良かったのではと自問自答するのは考えものです。

離婚はネガティブに捉えることもできますが、新たな人生を歩む第一歩を捉えると、前向きに自分の人生が歩めるようになります。 執着するような家を残しておくのは間違いですし、結婚生活を思い出してネガティブな感情が引きずられるのであれば、持ち家は迷わず清算してしまうのが正解です。 大切な思い出については、家以外の形で残したり、写真を撮るなどすれば済むことです。

改めて子なし夫婦が家を売却するべき理由を考えると、やはり財産分与が公平になって、トラブルを避けられることが大きいといえます。 いずれか一方が持ち家を取得すれば、もう一方が代償金を支払う形になります。 それでお互いが納得できてわだかまりなく家を清算できれば良いですが、現実は不動産の評価額の主張に食い違いが生じることがあります。 一方が代償金を支払えばスッキリ清算できるかと思いきや、逆に不満を覚える切っ掛けになることもあるのが厄介です。 財産分与は揉めない為に半々が原則ですが、この原則は不動産にもあてはまります。

完全に左右対称の不動産で綺麗に半分に分けられるのなら別ですが、実際の不動産は非対称ですし、どこからどこまで分ければ半分になるか分かりにくいです。 形ある不動産を財産として半分にするのは困難ですから、一度売ってしまってお金を半分にする方が現実的です。

住宅ローンが残っている場合は要注意

子なし夫婦の離婚で持ち家を売却するにしても、住宅ローンが残っている場合は特に注意が必要です。 売却して住宅ローンが残ると、それが新たなトラブルの火種になるので、住宅ローンは解消するのが望ましいです。 住宅ローンがスッキリ解消するのは、ローンの残債が売却価格を下回る、アンダーローンの状態の場合です。

家を売却する代金で住宅ローンを完済できますから、手元に残るお金は減りますが、ローンの残債は残さずに済みます。 実際には不動産業者に仲介手数料を支払ったり、諸経費が発生しますから、これらを差し引いた分が夫婦で分与をする財産となります。 逆に持ち家を売却しても住宅ローンが残ってしまう場合は、オーバーローンと呼ばれる状態です。

家の売却は住宅ローンを完済して、抵当権を外さなければ認められないです。 抵当権は住宅ローンを借りる時に、返済が滞る可能性やリスクに備えて金融機関が設けるものです。 金融機関がローンの残債を回収する必要がある際に、不動産を担保にできるのがこの抵当権です。 つまり、抵当権が外れない形での家の売却はできないので、売却して財産分与をすることも不可能になります。 そこで選択肢に浮上するのが、金融機関から合意を得ることで家が売却できるようになる任意売却です。

これはローンの残債があっても抵当権を外してもらえる方法で、家を売却して残債を支払い、残りを後で少しずつ返済することができるやり方です。 通常の不動産売却なら、任意売却をしてもトラブルの原因にはなりにくいですが、売却後もローンの支払いが続くので、離婚の際の選択にはトラブルに注意です。 折角スッキリと清算して別れるはずが、住宅ローンが残る家の売却方法を選んでしまうと、スッキリせずにもやもやが残ります。

任意売却も現実的な選択肢ではありますが、このようなデメリットがあるので、なるべくローンを先に返し終わる方法を優先して検討するのが得策です。 アンダーローンで家の売却に決着をつけるには、少しでも高く家を売る必要があるでしょう。 ローンの返済を早めつつ、より高い査定額を提示する不動産業者を探すことで、オーバーローン状態であってもオーバーローンにできる可能性が高くなります。

査定額と家を高く売る仲介に自信がある不動産業者なら、任意売却を選択しても頼りになると思われます。 任意売却を扱う不動産業者に相談すると、金融機関との間に入り交渉を引き受けてくれます。 任意売却が得意なら高く売る方法を知っているはずですし、オーバーローンを解消する期待が高まるでしょう。 住宅ローンの存在と残債は離婚の際の持ち家の売却において厄介ですが、オーバーローンだとしても諦める必要はないです。

そもそも、全てのケースでアンダーローンが実現するとは限らないので、家を売却しても残債が残る可能性を考慮して売却の検討を始めるべきです。 利益が出て大きく手元に残るのが理想的ですが、ローンの解消を含む持ち家の売却は、いかにローンを残さないかを考える方が賢明となります。

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