底地と借地権をセットで同時売却できれば高額売却も可能！？手続きの流れを紹介

底地や借地権とのセット売却は一般に難しいと言われていて、地主と借地人の権利者がいるので売却したくてもなかなか買い手が見つかりにくいということがあげられます。纏まった現金が必要になったため、底地売却を考えている人もいるでしょう。もっと高く売却できるのは借地人になりますが、経済的な余裕がないと断られることも多いです。

このような場合おすすめなのが底地と借地権のセット売却です。セットにすると完全所有権の土地でセールできるので、単独で売却するより高値で売れることがあります。同時売却に強い業者に相談すると、最適なタイミングで取引できます。

借地と底地の同時売却とは

同時売却は借地権と底地を同じタイミングで売却することで、これらをセットすると完全所有権の土地として取り扱うことができ、価値が向上したり高額で売却しやすくなるでしょう。借地人と地主が合意しないと同時売却することはできませんが、いろいろとメリットのある方法です。この方法では借地人と地主との連携がポイントになっていて、相談を持ち掛ける時期に双方の意志を合わせて同意しなければなりません。

さまざまな交渉において売却が頓挫するケースもあるので、注意しながら進めることをおすすめします。 同時売却のタイミングを決断するのが大事で、話を持ち掛けるタイミングについて注意が必要です。売却の話をいきなり相談したとしても、相手を困惑するかもしれません。タイミングを見計らう必要があり、例えば借地契約の更新時などは相談をしやすいです。地主と借地人が良い関係を保っていたとしても、新しい権利者との間において何かしらトラブルが起こることもあります。

相続が発生し権利人が変更になる場合、借地人は第三者へ譲渡を考えている時など良いタイミングです。売買契約書において、不可分一体の契約の特約条文を入れるのも良いでしょう。底地と借地権を購入する場合、地主と借地人は契約を交わすことになります。不利益を被らないため契約書に記載するのが不可分一体の特約条項になり、不可分一体は双方が連帯債務を負う意味です。この条項を入れることによって、両者の契約が切り離すことができないことを意味し、契約を破棄した場合無効になるので買主は安心して購入することができます。

同時売却のメリット・デメリット

買主のメリットとして、借地権と底地を購入できるので完全所有権を取得することができます。土地賃貸借契約などに基づく債権や債務などが消滅するので、通常の不動産を取得するような感じです。売主のメリットとして、別々に売却するより金額を増やすことができます。セットにすると完全所有権の土地になるので、市場価格で売却することが可能です。 同時売却するのにデメリットもあり、単独売却と比較すると売却するのに時間がかかることがあります。

前提として同時売却の場合、地主と借地人の同意が必要です。売却後の利益の案分について、事前に取り決めておかなければならないので、調整に手間取ることもあります。どのように売却益を分けるについて基準や法律などはなく、お互いその取り分を主張することが多いです。借地権割合というものがあり、土地の価格の内借地権者が権利をどれくらい所有しているか表わしたものになります。地域によっては30～90％と違っていて、どちらも権利を主張していては話は平行線になります。

最初から折半するとしておくとトラブルを避けることが可能です。 同時売却の流れについて、地主と借地人で意思確認を行います。最初に相談することから始まり、両者の同意がないと成立しません。話を持ち掛ける場合、同時売却するといろいろなメリットがあるということを説明することが大事です。不動産会社に仲介を依頼するのもよく、個人で交渉したり契約するとトラブルになることがあります。

不動産会社は法律や税制などに精通しているので、交渉をスムーズにしてくれます。底地や借地権などに精通する不動産業者なら、売却費用や解体費など負担すべき費用について適切なアドバイスを受けることが可能です。仲介を依頼するならこれらの案件の取り扱いに精通しているか、事前に確認することをおすすめします。販売活動は契約を結んだ不動産会社が行うようになり、その都度進捗を確認することが可能です。

候補が見つかってもすぐに契約できることは少なく、交渉されることがあるでしょう。どのぐらいまで値下げできるのか事前に決めておき、うまくいけば売買契約を締結することが可能です。購入希望者が見つかって両方とも売却条件に納得したら、三者間において売買契約を締結していきます。買主が所有権移転登記をすると取引は完了です。その後借地人と地主で結ばれていた契約が終了することになるので、賃貸借契約終了を書面で交わします。

地主交渉が面倒な場合は、単独で買取がおすすめ

底地や借地権を単独で買取業者に売却すると便利です。いろいろなメリットがあり、例えばすぐ売却することができます。他者に売却する場合、買主を探すための販売活動や資金準備で時間がかかることが多いです。買主が見つかれば良いですが時間をかけて活動したもののなかなか見つからないケースがあります。買取業者を利用すると通常数日〜数週間ぐらいで売却することができ、短期間で売却活動を終了することが可能です。

買取業者なら査定額について売却するかしないかを選択するだけになるので、交渉する必要もありません。他者に売却すると価格交渉が入るので、時間がかかることはあるでしょう。買取業者による査定ならいろいろなバランスを加味した数値になるので、最適な金額で取引することが可能です。仲介業者を入れると仲介手数料を支払うことになりますが、買取にすると仲介手数料が不要になります。費用を節約することができるのでお得に手続きすることが可能です。

単独で他者に売るのに適していて、特に底地の場合土地活用ができないので売れにくい傾向があります。借地権付き建物なら一般的な不動産より土地代が安くなるので、買主には購入総額を抑えることが可能です。しかし毎月地代を払うことになったり、担保価値が低くローン審査に通りにくいので、売却するまで時間がかかることがあります。同時に売ると利用価値が向上するので単独の時より高値で売れますが、両者の同意がないと同時売却することができません。

売却にあたってお互いの意志を尊重したり、コストの案分を事前に決めておくことが必要です。同時売却を行うと複数の人が関わることになるので流れが複雑になるでしょう。いろいろなトラブルが発生するリスクもあります。突然相続した人なら、どう進めれば良いのか分からなかったり、もめごとなどが起こらないようスムーズに進めたいと思うでしょう。不動産会社に依頼すると便利で、底地や借地権について適切な方法で手続きすることができます。